自費出版虎の巻!費用?本屋に置ける?カモにされる?

自費出版は上手く使えば得であり融通も利きますが、一方で落とし穴やサギがうようよと待ち受けている危険な出版方法です。

Ⅰ 自費出版はそんなに素晴らしい出版方法ですか?

自分の思い出、考察、あるいは物語を本の形にして世の人に読んでもらいたい。そういう方はたくさんいるでしょう。その際に出版方法として候補に昇るのが「自費出版」です。

料金が安くて、出版社の意向など関係なく出版できる。そう思って自費出版にしようとお考えの方もいらっしゃるでしょう。ただ、少し待ってください。自費出版は確かに上手く使えば印刷の費用だけで、自分の本を出版できる方法です。しかしその一方で、多くの落とし穴と様々なサギが横行している方法でもあるのです。もしも自費出版をお考えなら、ぜひ以下をよく読まれてから、最終判断をしましょう。

Ⅱ 自費出版の定義

自費出版とは、著者自身が出版費用を負担し、自分の作品を世に出す出版方法です。一般の出版物はその会社の費用で出版します。ですから出版社の企画会議でその本が売れるかどうかを審査します。それを通過したものだけが出版されます。

しかし自費出版は金銭的負担は全て著者本人が持ちますので、審査の必要がありません。ですから、原則として誰でも自由に出版することができます。

1 出版市場で自費出版だけが伸びている

このような自費出版による本の出版数は年間1万~1.5万タイトルに達します。さらに毎年5%程度づつ上昇していると言われています。書籍市場全体は1996年を頂点に、年5~10%の割合で漸減しています。それと比べると、自費出版は非常に装荷していることが分かります。つまり、自分の考えを表明したい。自分の経験や人生の記録を思い出として残したい。」と言う人が増加していると言うことです。

2 電子書籍の伸びが大きい

さらにその内訳をみると電子出版の市場規模がこの9年間で大きく拡大しました。なかでも電子コミックの成長が著しい。し特に電子書籍のコミックのシェアは年々増加し、今や9割に迫っている。いまや出版市場全体におけるコミック(紙+電子)のシェアは4割を超えています。そして伸び続けています。

Ⅲ 自費出版の特徴

ではこの自費出版のメリット、デメリットには何があるのでしょうか。なぜこのように自費出版が増えているのでしょうか。

1 自費出版のメリット:

  • 自分の考え、思いを自由に表現できる
  • 原稿さえ書いてしまえば、出版社内の会議などがない分、短時間で出版できる
  • 出版社に企画を却下されるリスクが皆無である。

2 自費出版のデメリット:

  • 百万円単位の費用がかかる
  • 表紙などは自費出版社にも任せられる。しかしありふれて、自分の好みに合わないものになる可能性も高い。それを避けるには自分でデザイナーを探す必要がある。そして打ち合わせをして、表紙を作成しなければならない。またそのための費用もかかる。さらに表紙にイラストなどを入れた場合、イラストレーターなどへの費用も加わる。以上を合計するとかなりの費用になってしまう。
  • 販売活動は出版社がしないため、著者自身で行う必要がある
  • 宣伝も同様に、自分の費用、自分の宣伝企画で実施しなければならない。プロに外注することも可能だが、手数料を20%程度取られるので、割高になる。また宣伝が成功して本が人気になる確率は、プロがした時よりも当然低い。
  • 品質管理は著者自身の責任となる
  • 作品に対するプロの監修がつかないので、テーマ、タイトル、表現などが独りよがりなものになってしまう危険性がある
  • 今の「売れる」トレンドが一般の著者には分からないので、たまたま内容がトレンドに合致した時しかヒットしない
  • 出版した本は全数、自分の家または倉庫に配送されるので、家の中が本の段ボールで埋まってしまう。外部の倉庫に保管した場合、保管料がかかる。

Ⅳ 自費出版の費用は?

自費出版の費用は、出版社やサービスによって大きく異なります。さらに著者が「一生に一回だから」と思ったり、自費出版社に説得されると、必要以上に豪華な本になってしまいます。その結果、あとで莫大な請求書が届いて驚くのです。そのようなことがなくても、一般的な出版費用は数十万円から数百万円程度かかります。費用に含まれる主な項目は以下の通文法のりです。

1 編集費用

原稿の基本的な校正(文法のミス、誤字脱字の修正まで。内容や文章の構成まではしてくれない)

2 デザイン費用

表紙デザイン、本文の装丁デザインなど。(これも前述したように、通常はありきたりな表紙、ありきたりな装丁までしかしてもらえない)

3 印刷費用

印刷部数、用紙の種類などにょって大きく異なる。本文のカラー印刷にする。コピー用紙のようなものではなく厚手の高級な用紙にする。それらによって非常に金額は高くなる。また、1部あたりの費用を安くするために部数を増やすこともある。しかしそうすると単価は下がるが、総額は増える。また印刷数も増え、自宅に送られて来る本もさらに増えてしまう。

4 ISBN取得費用

国際標準図書番号の取得費用。これを取得しないと書店やオンライン書店で販売できない。しかし取得するには、まず日本図書コード管理センターに著者自身を「個人事業主」として登録しなければならない。その上で発行費用を支払って、ISBN番号の入手する必要がある。また個人で取得する場合、費用負担が可能か、正しく出版できるかなどの審査があり、事業者として登録できない場合もある。

Ⅴ 自費出版の販売ルートは?

自費出版で出版した書籍を販売するには、著者自身が積極的に営業活動を行う必要があります。主な販売ルートは以下の通りです。

1 自費出版の販売ルート

人的ネットワーク(知り合い)

自分の友人、知り合いに紹介して買ってもらう

口コミ

SNSなどで自分の出した本を紹介し、直接注文をとる

インターネット

自分のウェブサイトに掲載して注文を取る。Amazon Kindle Direct Publishing (KDP)、楽天Kobo Writing Lifeなどに掲載する。ただし掲載する上で、表紙、原稿ともに既定の形式があるので、それを理解し守らなければならない。

書店

直接書店に持ち込み営業しておいてもらう。一般の書籍のように取次会社を通して配本するには、個人では相手にしてもらえないため、代理店を経由する必要がある。この代理店に配本数に応じて手数料を支払う必要がある。

イベント

「文芸フリマ」などの書籍の販売会に1コマ数万円を支払って出店し、来場者に自分で売り込む。

2 どの販売方法が取り組みやすいか

以上の販売方法のうち、難易度は以下の通り、著者様の性格や得意なことによっても異なります。

  • 友人に頼んで本を買ってもらう、ということに抵抗がある人は人的ネットワークは期待できません。
  • SNSの口コミもフォロワーが1000人以上いないと効果はないでしょう。
  • インターネットはそれぞれのサイトの独特なルールに従って入力しなければならないので、パソコンが苦手な人にはハードルが高いでしょう。
  • 書店営業は、書店の方でも「売れる本」を置かないと自分の商売が成り立ちませんから、よほど自分の本の魅力を訴えられる営業力のある人でなければ、成功は難しいでしょう。
  • イベントはもともと自費出版本が好きな人が集まりますので、比較的販売は楽ですが、ここでも人気はコミックや特徴のある本です。普通の自叙伝などは、よほどタイトルに工夫するか、内容が特殊で人の興味を惹くものでなければ難しいでしょう。

3 自費出版の販売の本質

自費出版の販売はハードルが高い

つまり自費出版の販売方法=「自分の力で売る」というのは、

  • 相当の営業力、またはパソコンの知識
  • 本そのものの魅力

の2つが揃わないとなかなか成功しないのです。

じゃあ仕方ないから、知り合いに配るかと言っても、相手がテーマや内容に興味を持ってくれた場合は読んでくれるかも知れません。しかしそうではない時、はっきり言って人の自叙伝に興味を持つ人はそうそういませんから、本を献呈したところで、その本はあえなくゴミ箱行きになることが、ほぼ確実です。

Ⅵ 自費出版の詐欺に注意!

さらに、自費出版は、高額な費用を請求されたり、著作権を侵害されたりするなどのトラブル、はっきり言ってサギが横行しています。たとえば私の知っている例では以下のようなものがあります。

1 自費出版サギの例

200万円で2000部刷って、販売までします、と言われて素直に200万円を払った。その中から自分の分が欲しいと思って、頼むと「全て本屋に配架しましたからありません」と言われる。しばらく経って、どれくらい売れたかと聞くと「本屋に確認しないとわかりません」と言われる。結局、「200万円で自分のものとして出版した2000部」が、今、どこにどれだけあるのかも分からない」「2000部売れたのであれば、その売上を支払ってもらわないとおかしいが、全くお金は振り込まれない」。

こういう時には、必ず配架した書店の一覧とそれぞれの冊数、倉庫に在庫として残っている分の「預かり証明書」を自費出版社から取らないといけないのです。それ以前にしっかりした契約書を結ばなければいけません。

こんな話滅多にないだろう、と思っていませんか?しかし自費出版業界には、この手の詐欺が横行しているのです。ほかにももっとありますが、それを知りたいからはこちらからお問い合わせください。

2 自費出版サギの見分け方

従って、自費出版をする場合は、著者ご自身が賢くなるしか避ける方法はありません。

頼もうとしている自費出版社が以下の項目に1つでも合致したら、それは99%サギの会社ですから、絶対に頼むのを止めましょう。

100万円以上の高額な費用を請求する業者:

  • 根拠なく「必ず売れる」と断言する
  • 契約内容が不明確。そもそも出版契約書を結ばない。出版が済んでから結ぶのがこの業界のやり方だと言う
  • 何かを頼もうとすると追加料金を請求される
  • 「たくさん売れたので増刷する」と言って出版費用を要求する
  • その100万円は何に使うのか、と聞いても明解な答えが返って来ない。「宣伝に使います」などと言うが、「どういう宣伝か」と聞くと「それはその都度考えます」と話をごまかす

著者の意向を確認しない業者

  • 本の表紙、タイトル、紙質などの確認をしない
  • 校正はすべてこちら(業者)の方でしておくと言う
  • 希望していないのに、表紙や文中へ勝手にイラストを入れ、その費用を請求する

著作権を侵害する業者

  • 著作権を譲渡させようとする
  • 無断で作品の改変を行う

在庫数、販売数などの実態を明解に文書で提出しない業者

  • 倉庫で預かっている点数、書店別の売上冊数などを「証明書」または「実績一覧」などで示せない業者
  • ※怪しげな業者の場合は「在庫証明書」を発行されたら、実際に倉庫に行って現物を確認することが重要です

Ⅶ COW AND CATの出版支援サービス

以上のような自費出版の問題点を解決しつつ、費用を抑え(最低5万円です)、内容に関してもしっかりアドバイスを行い、校正も厳格に行って、Amazonで販売するのが、私たちクリエイティブ集団COW AND CATの「出版サポート」です。

1 私たちの出版サポートの特徴

費用

最低5万円から承ります。これは自費出版業界では最低レベルです。商業出版で「著者買取」がある場合よりも圧倒的に安いです。

販売ルート

Amazonで販売します。その際、紙書籍と電子書籍の両方を発売します。

内容へのアドバイス

契約前の段階で「こういうアイデアがあるんだけれど、本になりますか」と言うようなご相談であれば、無料です。ご納得されるまで何度でもご相談ください。

単品形式のサポートと費用

  • 私たちはサポート内容ごとに費用を設けています。たとえば、厳格な校正を私たちがした場合、Amazon仕上がり時1ページ×150円をいただいています。著者様の方で校正をされる場合は、この費用はいただきません。
  • 契約後に、アイデアを本としての「企画」の段階にし、さらにそれを「構成」にまでする場合は、基本料金5万円を10万円にさせていただきます。
  • 著者様がお書きになった原稿に、精読し、文法的+理論的に正しく、かつ読者様がどんどん引き込まれるようなものへブラッシュアップする作業をさせていただいた場合は、Amazon仕上がり時1ページ×500円をいただきます
  • 以上の追加サポートが全く必要ない、という著者様の場合は、基本手数料(表紙、目次作成込み)で5万円をいただきます。これが最低料金です。
  • このように私たちCOW AND CATは著者様の望まれるサポート内容に従って、費用も選べるという非常に納得性と透明性の高い料金体系を取っています。

Ⅷ 結論:自費出版は慎重に

自費出版は、自分の作品を世に出すことができる魅力的な手段ですが、慎重に進める必要があります。費用、販売ルート、そしてサギについて十分に理解し、自分に合ったサービスを選ぶことが大切です。大切なお金であると同時に、大切な玉稿ですから、確実にかつ納得できる費用で、読者様に届けましょう。

またこのような出版サポートをしている私たちにご相談、お見積りご依頼がある場合はこちらまでお待ちしております。

上で挙げた「単品形式のサポートと費用」について、細かい部分を知りたい方は、こちらから公式サイトの該当ページをご参照ください。

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